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[2]一般食材を用いた食事(自宅療養編〜食生活)

| 自宅療養編

栄養成分調整食品を通販などで購入するにしても、それだけで一日三食すべてというのは色々な点で無理がある。栄養の摂取量の制限が比較的緩やかなのが幸いだが、それでも金銭的な面も含め、かなりの部分を普通に販売している食材などでまかなわねばならない。

普通の食材を使った料理で注意することは、第一に「たんぱく質や塩分の制限への留意」。これは当然。次に「野菜などでビタミンを豊富に摂取し、またカルシウムなどにも気をつける」。そして何より「バランスの取れた食事」を考慮しなければならない。

野菜は体調を整えるのには必要不可欠。病気にかかる前はどうしても不足気味だったこともあるので注意すべき点である。また、たんぱく質や塩分をあまり気にせずにボリュームある食事を楽しむには、野菜は欠かせない。もちろん野菜の場合はカリウムに注意すべき点を忘れずに。また、カルシウムは元々不足気味だったし、投与中の薬の中にはカルシウム不足を促進するものがあるようなので、気をつけねばならない。

幸い、というか災い転じて福となす、というか。入院の過程で自分の食嗜好も随分と変わった。食事も療養・治療の一つとして考えた上での病院食を毎日毎食食べていたせいで、身体が慣れてしまったのだ。今でも肉類やお菓子は好きな部類の一つだが、昔ほど「どうしても食べたいんだッ!」というほどの食欲はわかなくなってしまった。また、酢の物やひじきなどの海産物も好きになった。

逆に、インスタント食品や脂っこい、塩分ごってりに見える惣菜は自然に避けるようになった。外食もしかり。食堂街などを歩いていると嗅覚を刺激する、あの独特の美味しそうな香りには今でも魅了されるが、それと同時に「身体にまた無理させるの?」という魂の悲鳴が聞こえてくるような気がして、ストッパーの役目を果たしている。

入院前は「どんぶり一杯食べても飽きない」までに大好きだった鳥のから揚げもたんぱく質の関係から自発的には食べられなくなったし、コンビニの弁当もパッケージに記されている栄養成分を読むと買う気が失せる。

ほうれん草をはじめとした青菜などの野菜、たんぱく質の比較的少ない豚肉のばら肉部分、ひじき、こんにゃくなど、一般食材を調達するとなると、やはりコンビニよりは八百屋、食品スーパーなどで買った方が新鮮で値段的にもお得。こういう店で買物を重ねると、段々値段に敏感になるし、買物そのものも楽しくなってくる。単に食欲を満たすためだけの買物、ではなく、どんな料理を作ろうかと色々考えながら食材をピックアップしていくこと自体が買物の目的の一つになる。もちろん、【五訂食品成分表】などをチェックして、それぞれの食材の取捨選択の考慮に役立てるのも忘れてはならない。

自分自身、料理は下手で種類のバリエーションもほとんど無い。が、そんな条件でもやっぱりいわゆる「和食」「日本食」向け食材が多く必要とされるというのが実感。正確には精進料理に近い、と表現した方がいいかも知れない。そもそも昔の日本では「一食一汁」が基本だったのだから、制限がかけられていても贅沢すぎる食生活を堪能している、と思うべきだ。

結局、時間をかけねばならないのには目をつむり、下手でも自分で買ってきた食材や栄養成分調整食品で料理をするのが、身体には一番良いように思える。また、自分で作ったという満足感も得られるので、精神的にもプラスになっている感じがする。

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