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2008年10月26日
アメリカの国内交通量、8月は前年同月比−5.6%・リセッション時期と同レベルの下落
2008年10月26日 16:05 | 解説・ニュース
アメリカ運輸・交通省(the United States Department of Transportation)は10月24日までに、アメリカ国内における2008年8月分の交通量推移を発表した。それによると8月における交通量推移は前年同月比で−5.6%の2537億マイルとなり、大幅に減少していることが明らかになった(【発表リリース、PDF】)。
今データはアメリカ運輸・交通省が毎月発表しているもの。月ごと・季節ごとの交通量の変化もあるので、前年同月比で比べることにより、景気動向やガソリンの消費傾向を推し量ることができる。交通量が少なければそれだけ物量が減少している証拠であり、それは消費・生産の減退か、ガソリン価格の高騰、またはその双方を意味することになる。
運輸・交通省では1970年1月分からこの交通量推移に関するデータを公開しており(【公開ページ】)、今回のデータもあわせて1971年以降の前年同月比における交通量推移を折れ線グラフ化すると、次のような図になる。
アメリカ国内における月次交通量の前年同月比推移(クリックで拡大表示)
1971年以降、いくつかのタイミングで大きく前年同月比が下がる期間が見受けられる。また、グラフ中薄い水色で示したのは、グラフの同範囲時期におけるリセッション(公式な景気後退局面)時期。必ずしも交通量の減退がリセッションと重なるわけではないが、逆にリセッション時期にはほぼすべてにおいて、交通量の減退が起きていることが分かる。
ところですでにお気づきの通り、直近のデータでは2007年の後半から断続的な減少傾向が見られるのが分かる。しかも今回発表された8月分のデータも含め、ここ半年間は−4〜−5%と、過去の大規模なリセッション時期とほぼ同レベルに達していることが分かる。
これはもちろん要因の一つとして、ガソリンも含めた原油価格の大幅な上昇が挙げられる。しかし過去のリセッション時期においても、第四次中東戦争やイラン革命、湾岸戦争などによる原油価格の高騰の中でリセッションが発生している。それらを考慮すれば(交通量の観点からすれば)すでにアメリカ経済はリセッション入りしている条件を満たしていることになる。しかもそのレベルは第四次中東戦争やイラン革命の時のそれに匹敵する。
先日【読売新聞などで】報じられているように、石油輸出国機構(OPEC)は石油の生産目標を現行の2880万バレル/日から150万バレル削減することを決めた。供給量を減らし、需給のバランスを調整して原油価格の低迷を止めようとする狙いだ。しかし原油価格は下落する一方で、【フジフューチャーズのニューヨーク原油価格チャート】によれば10月24日時点で62.65ドルをつけており、直近6か月で最安値を更新している。

ニューヨークの原油価格推移(【フジフューチャーズ】から)。直近半年間では下落の一途をたどっている
明らかに景気後退による、需要の大幅な減少が原油のだぶつきを生じさせ、その結果として価格の下落をもたらしているのだろう。
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