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2009年07月05日
レギュラーガソリン価格と灯油価格をグラフ化してみる(2009年7月5日版)
2009年07月05日 18:15 | 解説・ニュース
先日、巡回サイトの一つ【CalculatedRISK】に気になるチャートが掲載されていた。1986年以降の原油価格の推移を示すもので、直近では2008年の夏に最高値をつけたことなどを確認するものだった。本文では【ガソリン高がもたらすアメリカの消費性向の変移と】や【若者達の夏のドライブ激減中・原因はやはりガソリン高】に示したように、「夏に若者が自動車を(ガソリン高から)利用しなくなった時が、ガソリン価格の天井だ」ということを再確認したところで終わっているが、当方はむしろその後、つまり今年頭に安値をつけたあと、最近再び上昇の気配があるように見える方が気になった。そこで今回はそれを再確認する意味もあわせ、昨年暮れに掲載した【レギュラーガソリン価格と灯油価格をグラフ化してみる(11月11日版)】の更新版として、最新データに基づいたグラフの作成を行うことにした。
まずはいつも通り、商品先物を語るには欠かせない【フジフューチャーズ】から、原油価格(ニューヨーク原油・WTI)のチャートを抽出。

原油価格・WTI週足(フジフューチャーズより)
WTIの週足グラフを抽出したものだが、2008年7月第1週に最高値の147.27ドルをつけてから失速。直近では2008年12月第3週に最安値の32.40ドルをつけている。その後再びゆっくりと上昇をはじめ、現在70ドル前後。この半年で(最安値がオーバーシュートによる下落だったとはいえ)2倍強に上がっているのが分かる。
さてそれでは早速ガソリン価格から。過去データのいきさつについては【レギュラーガソリン価格をグラフ化してみる】にもあるように、1991年以降の各種データは【総務省統計局・小売物価統計調査】から(全国平均が無いものは東京23区内データで統一)、1970年〜1990年のデータについては【オートコミュニケーションズ】から抽出した。抽出元が異なるため、年次データには(正確には)連続性がないことに注意。

ガソリン価格・年次

ガソリン価格・月次
年次データのうち2009年については1月から6月までの平均値を採用している。2008年の年次データが思ったより低い(「第二次オイルショック」と同等)が、これは2008年後半においてガソリン価格が急落したため、平均値としてはやや押し下げられてしまったから。
一方月次においては、2008年4月の暫定税率一時解除に伴う下げを見せたあとは上昇一方だったものの、原油価格の天井である同年7〜8月付近で最高値をつけ、あとは急速に減少している。そして原油価格の上昇と共に再び少しずつ上昇気運にあるのが分かる。ちなみに2009年6月時点では121円。地域によってはもう少し高値をつけているかもしれない。
ガソリンとはやや違った傾向を見せているのが灯油価格。こちらは東京都内・18リットルのデータを採用させてもらった。

灯油価格・年次

灯油価格・月次
上下変動はガソリンとほぼ同じだが、計測史上最高額はすでに2007年12月の時点で達成してしまっている。暖房用燃料として用いられる灯油はそのニーズが寒期に急増することから、一般的には夏より冬の方が価格が高くなるのが原因。とはいえ、2007年末の時点で最高値をつけるあたり、ガソリン以上に事態は深刻だったことが分かる。
幸いにも2008年においては、夏以降原油価格の急落を受けて灯油価格も下落。利用頻度が高まる2008年12月以降、価格は2006年の水準前後にまで戻っている。ガソリン価格の変移と比べると、今年に入ってからも価格はほぼ横ばいを続けているが、これは前回の記事で説明した理由と同様(真逆)、春先になり「灯油が消費されることが少なく、(安値で仕入れた)在庫分が安値止まりしている」からだと思われる。
最近の不気味なガソリン価格の上昇を受けて今回ガソリン・灯油価格の最新動向をグラフ化したわけだが、自動車を使っている人はガソリン1円の違いが大きく響いてくるわけで、気になるデータには違いない。ハイブリッド自動車の普及をはじめとして、輸送業界の構造変化など、昨年と比べると自動車を巡る環境は変化を見せている。仮に再び原油価格が1バレルあたり150ドルを超え、ガソリンや灯油がそれに伴い再び2008年夏のような高値をつけても、まったく同じような混乱が起きるとは考え難い。
とはいえ、やはり少なからぬ影響が生じることに違いは無い。昨今の上昇が単純な需給の問題だけでなく、2007年〜2008年において生じた、いわゆる「金融工学危機」を引き起こした投機家達の動きによるところが大きいと言われている以上、今後の動向に対し十分な注意を払っておくことに超したことはないだろう。
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