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2010年06月09日
石油中心から多様化へ…日本の一次エネルギー消費推移をグラフ化してみる
2010年06月09日 03:48 | 解説・ニュース
電気事業連合会は2010年4月15日、「図表で語るエネルギーの基礎2009-2010」を公開した。今回はそこで公開されているデータを元に、日本が一次エネルギーをどんな手段で取得しているかをグラフ化し直してみることにした。先の【エネルギー政策が見えてくる・世界主要国のエネルギー源をグラフ化してみる】で触れた、直近の世界主要諸国の動向と見比べると理解度がより高まるはずだ(【該当ページ】)。
まず「一次エネルギー」そのものについてだが、これは自然界に存在するそのままの形を用いてエネルギー源として使われているもの。化石燃料(石油、石炭、天然ガスなど)、ウラン、そして水力・火力・太陽熱・太陽光・地熱などの自然エネルギーから直接得られるエネルギーが該当する。ちなみに「二次エネルギー」というのもあり、これは電気やガソリンなど、一次エネルギーに手を加えて得られるエネルギーを指す。
ちなみに【総務省統計局の「日本の統計」から取得した「一次エネルギー国内供給」】によると、国内で消費される一次エネルギーのうち、エネルギー転換(二次エネルギーなどに転換)される割合は約31%。
ともあれ、元資料にある一次エネルギー消費の推移をグラフ化すると次のようになる。なお横軸の年度は同期間の間隔では無いので注意を要する。

↑ 日本の一次エネルギー消費推移(単位:10~15J)
昔から石油がメインだったことに違いはないが、2000年に入ってからその比率が少しずつ減少していることが分かる。また、2000年以降エネルギーの消費がほぼ横ばいとなっているが、これは「エネルギー消費の効率化」「多量のエネルギーを消費する国内工場の建設スピードの鈍化」など複数の要因によるものと思われる。
エネルギー消費の構造変化を詳しく見るために、それぞれの要素の変移を折れ線グラフ化したのが次の図。石油・原子力・石炭の3項目はそれぞれの比率もグラフに盛り込んでいる。

↑ 日本の一次エネルギー消費推移(全体比)
【レギュラーガソリン価格と灯油価格をグラフ化してみる(2010年1月11日版)】などで解説しているように、第一次石油ショックまでは日本のエネルギーは石油に頼るところが大きかった。しかし一手段に傾注し過ぎることのリスクを二度の石油ショックで知ったため、大規模なエネルギー構造転換が実施に移されていく。以降、石油が一次エネルギー消費全体に占める比率は少しずつ、しかし確実に減少を見せている。
代替エネルギーの筆頭として注目を集めたのは原子力。1970年の0.3%から、一時期は(グラフにはないものの1998年につけた)13.7%にまでシェアを拡大している。しかし多様な問題点を抱えているのも事実で、以降は供給量は横ばいか逓減。比率も少しずつ減少を続けている。
一方で天然ガスや石炭など、旧来の化石燃料が再び見直されているのも注目に値する。特に石炭は【原油高騰がもたらしたもの・北海道産の石炭が再注目を集める】でも触れているように、適切な対応を施すことでデメリットである二酸化炭素の排出量を相当なレベルまでに抑えることができるようになった(あとは国内算出の採算性が十分に取れる、ブレイクスルー技術が登場すれば言うことは無い)。
二酸化炭素排出量については、前提のレベルで色々な問題が露呈し始め、国際的取り組みそのものが怪しいものとなっているのが現状。とはいえ、国内で循環すべき資金を無意味に国外にばら撒くのは別問題とするにしても、環境負荷を低減するための技術促進は欠かせない。
今後エネルギー消費比率をどのようなバランスに保つべきか、そしてその目標達成のためにはどんな技術開発が求められるのかが討議される必要があろう。特に技術開発の面では国内利用はもちろんのこと、海外とのビジネスの材料としても非常に有望といえる。たとえ話をするのなら、自我の欲のためだけに村全体の来年用の種モミを食い散らかすような愚策は、是が非でも避けるべきであるし、政(まつりごと)としては言語道断といえよう。良識と良心のある者たちは全力でこれを止めるべきだ。
さもなくば彼ら・彼女らは現在だけでなく、未来に対しても大いなる業を背負うことになることは間違いあるまい。
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