UO 小

(1999年4月記)

=UO小話 盾スキル=

これはだいぶ昔、私の友人がUOを始めた時の話です。

友人がUOを始めたのを聞いた私はさっそく会いに行きました。
出会った彼は盾を装備していたので、「盾のスキルは?」と聞くと、「何それ?」。
そこで、彼に(当時、私にとってまだ大金だった)300Gを与えて、鍛冶屋に Parrying を習わせに行きました。

で、鍛冶屋についたのですが・・・ その日なぜか鍛冶屋は超満員!
話す言葉も別の人の話し声ですぐ潰れてしまう。
私はそんな中で一生懸命友人に「Vendor train parrying って言って〜」と言うのですが、なかなかうまく伝わらず、友人は「parying」とか「parryng」とかいう新スキルを次々作り上げます。

しばらく手間取っていると、カウンターの向こうに一人の男が移動して、「ここにお金を置いて下さい(英語)」と言っている。
最初は気にしなかったのですが、よく見ると何か友人の声に合わせて 「ここにお金を置いて下さい」 と言っている様に見える・・・

と、そのうち友人がその男の前に行き、お金をカウンターの上に「ドン」
うわぁ〜〜! そこに置いてどーするぅ!?
するとカウンターの男はそのお金をすばやく取り上げ、「Thanks.」
「さんくす」じゃねー! 返せーー! あっ、逃げるなーー!
しかし何も知らない友人は私の前に来て、「これで覚えた?」
覚えてねーーー!! (T_T)

うーん、見事に持ってかれました。
その時はすごく悔しかったけど、いま思うと笑い話ですねぇ。
しかし、その男もよくとっさに思いついたもんだね。 (^^;

(2000年10月記)

=UO小話 ポーション=

これは何年も前、日本シャードが出来る前、まだ私が UO を始めて間もない頃のお話です・・・

始めたばかりの頃、私はブリティンの南の森をメインの狩り場としていました。
狩りといっても始めたばかり、モンスターなどと戦える訳もなく、当時は今よりずっと成長が遅かった事もあって、何日も動物を相手に修行&資金稼ぎをしていました。

そんなある日、森で動物を探していると、南の方から見慣れないものがやってきます・・・
それは「シェイド」! ゴースト系モンスターです!
見てすぐモンスターと解りましたが、モンスターといえばモンバットとオークしか知らず、しかもオークにボコボコにされていた私にとってそれは恐怖の存在でした!

「やばい! 逃げなければ!」

しかし、徐々に動物もラクに倒せるようになってきて自分の強さを実感し始めた頃であり、戦ってみようという気にもなり、そして・・・
「逃げるのはピンチになってからでいい! よし、チャレンジだ!」
剣を構えてイチかバチか切りかかります!

しかしシェイドは強かった! しかも魔法まで使ってくる!
ガンガン減る体力。
当時、包帯での回復なんて甘いものはなく(あったけど回復量がちょびっと)、あっという間にピンチに陥ります!

「だめだ! 離脱っ!!」

ダッシュでなんとか逃げ始めます!
するとそこに、熊を連れた冒険者が1人。 しかも日本人的な名前。
さっそくローマ字で会話し、シェイド討伐を手伝って貰う事に。
再び2人+1匹でシェイドにチャレンジ!
今回は熊を先に戦わせたので、後ろから剣で切る事で何とか戦える。
その冒険者の人もメイスで叩く!
しかしやはりシェイドは強く、さすがの熊も追い詰められる!
なんとか熊だけはサーバー境界線を利用して逃がし、さらに死闘は続く。
そしてついに・・・ 倒す事に成功! 初のモンスター討伐を成し遂げたのでした。


さっそくお金を彼と半分づつに。
さらにシェイドの死体には、巻物と見た事もない薬のアイテムが。
これをどうしようか悩んでいると、彼は一言。 「それはいいよ。 じゃあまたね」
そう言って、熊と共に颯爽と去っていったのでした。
私はいつか、彼と、彼の熊の様に強くなろうと心に決めたのでした・・・

そして、さっそく巻物と薬をバックパックに入れます。
巻物はとりあえず持っているスペルブックに書き込みます。新魔法をゲット!
こんな便利なものを入手出来るなんて、さすがモンスター!

一方、薬は袋の中に入れておきました。 その薬は緑色です。
緑色のポーションといえば、多くの RPG で体力回復と決まっています。
ドルアーガの塔 や ザナドゥ では復活の薬でもありました。
これはいざと言う時のために飲もうと、大切にとっておきます。


その後・・・ 私は狩りを継続。
ヤギなどを革ブラに変えていきますが、目の前に角鹿が出現。
しかし、魔法を使うモンスター「シェイド」に勝っていた私は気が大きくなっており、「鹿ぐらい倒してやる!」 とチャレンジしてみたのでした。
ところが角鹿は強かった! バリバリ減っていく体力! このままではピンチに。
しかし、バックパックには薬がある!
効果を試してみたかった私は、さっそくその薬を使おうと決めたのでした。
一旦離脱し、薬をダブルクリックしてポーションを飲む!
ゴクゴクという小気味良い音がして、体力が回復して・・・ 「あれ?」

体力は別に増えた様子はありません。
しかし、それは良かったのですが・・・ 突然意味不明の事態が起こったのです!
キャラクターが突然、勝手に喋り始めたのです!!  しかも赤字で!
(もちろん毒を受けた時のメッセージ)

びっくりした私はすぐキーボードを確認します。 しかし、別に ENTER キーに手が当った訳でもありません。 特にキー入力をした訳でもない。
なのにキャラクターが英語らしいセリフを連発しているのです!

「この薬は・・・ 歌う薬なのか!?」

いや、そんなバカな薬があるはずがない!
でもキャラは勝手に喋っている。 もうおもいっきり大混乱!
そしてさらに体力が・・・ 少しづつ減っている! というか HP バーがなぜか緑色!
セリフが PK に襲われた時のような赤い字なので、何かヤバイ事は間違いない。
そしてやっと事態に気付いたのです。 「これは・・・ 毒だっ!!」
このセリフはキャラクターが苦しんでいる叫びに違いない!

焦った私はどうしようか混乱しましたが、確か街に解毒薬が売っていたはず!
すぐにダッシュで街に向かいます!
でもその解毒薬が何色の薬かもわからない!
右手でマウスを操作して街に帰りつつ、左手では横においてある攻略本のページを慌ててめくり、解毒薬がどの薬なのかを探す!
そうこうしている間にもどんどん体力が減っていく!

何とか街に到着、さらに焦りながら攻略本のページを探し、薬のページをチェックします。
「やっぱり緑は毒だった! 解毒薬はオレンジ色だ!」
ブリティンの街の橋を渡った時点で、すでに体力はあるかないかの状態でした。
しかし、ダッシュすれば間に合いそうなタイミング! なんとかなりそうだ!
無事薬屋まで到着し、すぐに扉を開けて薬屋に書け込み店員に叫びます!

「Vendor Buy!」
速攻で解毒薬を選択、購入ボタンをクリック!!

店員 : 「お金が足りません」 (英語)

「・・・・・・」

おふぉぅ〜 (死亡)


その後、ヒーラーで復活しながら、私はつくづく思うのでした・・・
「毒の薬があるゲームはよくある。 しかし、その毒の薬を使って、自分で飲むゲームって普通あるかぁ!? (TT」