ある添乗員の試練 その1、 サッカー戦を戦え!
(注釈)
このお話は私の話ではなく、旅行代理店に勤めている友人のお話です。
彼は仕事上、添乗員として世界各地を飛び回ったりしているのですが、おかげで色々な災難(?)にもあったりする様で・・・ ^^;
そんな彼のお話の1つです。
なお、この出来事があった 2000年の5月頃というのは、2002年のワールドカップの予選が行われる少し前の頃で、ちょうどこの前年から日韓戦が繰り返し行われており、両者のライバル関係が最高潮に近い状態だった時期です。

(2000年6月記)

私の友人に、旅行代理店に勤めている人がいます。
今日はその友人から聞いた、韓国の話を。

ご存知のように、韓国には対日感情というものが存在します。
韓国では小学生の頃から「日本は極悪非道な侵略国家である」と教育されます。
これは中・高等生になっても、愛国教育、民族教育と並んで歴史の必須教育となっており、そのため日本に対する敵対心はすごいものがあります・・・


で、その韓国へ、ツアー旅行の添乗員として友人が行きました。
そのツアーは2泊3日の日程だったのですが、その中に半日ぐらいの長い自由行動の時間がありました。
この間、ツアー客は好きなように観光する訳ですが、添乗員の方は特にやる事がなく、それでいていざという時のために宿泊ホテルの近くから離れてはいけないので、おもいっきりヒマです。
で、彼はホテルの周囲に散歩に出かけ、ちょうどその時、ホテルの近くにゲームセンターを発見しました。
こりゃちょうどいい、という訳で、さっそくその中にヒマを潰しに入って行きました。

そしてそのゲーセンの中でやるゲームを探していると、日本でよくプレイしていた通信対戦型のサッカーゲームを見つけました。
さっそく彼はプレイ開始。 選んだ国はもちろん日本。
で、調子よくプレイしていたのですが・・・
しかし、対日感情のある韓国・ソウルのど真ん中のゲーセンで、日本人が日本チームを選び対戦型サッカーゲームをやっている訳ですから・・・
タダで済む訳がありません!!

さっそく彼の姿を見つけた韓国人が、反対側の筐体に座りすかさず乱入!
国はもちろん韓国チーム。 そして対戦プレイ開始!
しかし友人はそのゲームをやりなれているので、素早いボールさばきでさっさと1点をゲット。
するとその瞬間・・・ 筐体の向こう側にいるその韓国人が 「○×※∞△□!!」 とか何とか早口の韓国語で叫びつつ筐体をガンガン叩き始める!
メチャクチャ熱い韓国人!
するとその騒ぎを見て、すかさずその周囲に人が集まり始めます。
あっという間にその周りは黒山の人だかり!
そして彼らは口々に韓国チームを応援し始める!
いきなりそこは国際Aマッチの日韓戦のような状態に!

でも友人も対戦プレイしている以上、手は抜けない。 さらにどんどん点を追加。
すると周囲のギャラリーから飛びまくる意味不明の韓国語のヤジ、罵声!
おまけに相変わらず向こうのプレイヤーは筐体をガンガンボコボコ叩きまくり!
試合は友人の大勝で終わったのですが、終わった瞬間、激しいブーイングの嵐!!
その時、友人は周囲の様子をチラリと見たのですが・・・
ことごとくギャラリーは、彼に対して殺意の視線(友人談)を向けている!
これは恐い!!

すかさず2人目の対戦者が乱入してきて、再び始まる日韓戦。
さらに大きくなる歓声、その歓声が意味不明なだけにさらに増す恐怖感!
でもこれでワザと負けたら、それはそれで何されるかわからない。
そしてその試合の最中、友人はちょっとしたミスをして、韓国に1点入れられてしまいました。
すると今度は、割れんばかりの大歓声!! まさにゲーセンは興奮のるつぼ!
ますます増大する友人の戦慄、恐怖!
もはや人の数も、最初にゲーセンにいた数より明らかに多い!
しかしその試合も、結果的には友人の勝利となりました。
再び沸き起こる大ブーイング! やはり筐体に八つ当たりする相手プレイヤー!
ますます友人は刺すような周囲の殺意の視線の中に孤立! まさに四面楚歌!!

結局、4試合目にあまりの恐怖に絶えられなくなった友人は、何とかワザと負け、それにより大歓声のこだまするゲーセンから転がるように脱出、ホテルに逃げ帰り、その日はもう仕事の時間になるまで一歩も外に出なかったそうです。

友人談:「殺されるかと思った。マジで。」

いや〜、恐いですね〜。(^^;
まあ、韓国のど真ん中で日本人が日本チームで対戦サッカーをやる方が悪い、といえば悪いのですが・・・
にしても、対日感情って、甘く見るとえらい目に会いますね。
海外では日本の常識が向こうの非常識な事もあるので、気をつけましょう。