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2008年05月03日

株主優待の継続保有の「優待」措置、増加中(その2)

2008年05月03日 14:50 | 知っ得情報

株主優待を実施している企業に「長期保有株主へさらに優遇をする株主優待」が増えている指摘された疑問点もあわせ、あらためてまとめてみることにする。

企業が「継続保有優待制度」を設けた理由は、一つは「企業買収対策」。もう一つは「上場企業の株券の電子化」で管理がしやすくなったこと。企業にとっては自分たちにプラスとなる、ロイヤリティ(忠誠心)の高い個人株主に長い間株式を保有して欲しいもの。だからこそ優待で株主のハートをがっちりとつかみ、しかも長期保有のメリットを提示して「ずっと持っててね★」と甘い誘惑をするわけだ。

さて指摘のあった質問とその回答は次の通り。

「長期保有」「継続保有」のチェックは?

さてここで気になるのは「継続保有優待制度」の定義について。ずっとホールドしていれば問題はないが、例えば権利確定直後に売ってまた買いなおした場合はどうなるのか(俗に言う「優待ハンター」的売買)という問題がある。また、例えば「3株買って2株売り、また3株買って3株売った場合、先入れ先出し法で考えると一番最初に買った株は最後まで残っていないことになる。この場合も継続保有になるのか」という疑問もわいてくる。それぞれについて考えてみよう。

1)継続株主ではあるが、最初に買った株式を売り買いの中で事実上売却場合はどうなるのか

同一銘柄で複数枚数の株式を売買する場合、通常は「先入れ先出し法」を用いる。これは「先に買った株券を先に売る」という考え方(ところてん方式)。具体的には次のようになる。

a)3株購入(時期Aで3株=3A)
b)2株売却(残りは時期Aが1株=A)
c)3株購入(時期Bを3株購入。よって手持ちはA+3B)
d)3株売却(A+3Bのうち、Aの方を先に買ったからまずはAを売り、残りの2株は3Bを売るので手持ちにはBが残る)

つまり、「a)の期間からずっとこの企業の株主」であることに違いないが、手持ちの株式はc)の時期(B)に買ったもの、ということになる。「それでは自分はc)の時期からの株主と見なされるのでは?」という不安があるだろう。

この疑問については基本的に「問題なし。昔からの株主と認定される」というのが正解。なぜなら企業は株式も管理しているが、同時に「継続保有優待制度」は株主番号で確認をしているからだ。a)からd)の期間はずっと株主の状態を維持しているから、同じ株主番号が割り振られ、「継続している」と企業側は判断する。


2)権利確定前後に売買を繰り返し、「権利確定時にのみ」株主をしている場合はどうなるのか

こちらについては正直なところ、企業によりけりというところ。いくつか問い合わせたところ、次のような回答が得られた。

・リコーリース:
 権利確定時期の名簿内容を見て、前期とあわせて連記されていれば「連続保有」と見なす。株式番号は確認せず、株主番号のみ。将来、このチェック期間を短くする可能性もある。
・昭栄:
 権利確定時期において株主名簿に同一株主番号として記載されていればよい。

他にも富士急行の「過去3年間全ての基準において、1万株以上を継続して保有し、かつ株主番号または住所・氏名が継続して同一である株主が対象」のように、しっかりと定義づけをしているところもある(最近では株主からの問い合わせが増えているようで、継続保有優待制度を取り入れる場合には、明確な定義を提示する企業が多い)。

また、上記問い合わせ先二社も含め、ほふり(証券保管振替機構、ネット証券利用者ならこの制度を使っている)を利用していれば、「一年以内の売買で同一名称同一住所なら、同一の株主番号が振られるらしい」とのこと。

極端な話、これまでの「優待ハンター」よろしく「権利確定直前に買って確定直後に全部売り、また権利確定直前に買う」という行為を繰り返しても、「継続保有優待制度」の対象になりうるという話。

……なぜ「らしい」「なりうる」といった、可能性としての書きかたをしているかというと、「一年以内の売買で同一名称同一住所なら、同一の株主番号が振られる」件については上記問い合わせの中で「ついでながら」ということで聞いた話であり、「ほふり」のサイトにもこのような説明は一切無いからだ。今件を信じて売買し、「継続保有優待制度」の対象にならなくて涙を流してしまったのでは困りモノ。あくまでも自己責任。そもそも論として「短期売買を繰り返して優待は継続優遇制度を確保」というのはむしが良すぎる。

そう、元々「継続保有優待制度」が「ずっとうちの株主になってくださいな。お礼としてこれだけ特典追加しますから」という意図のものである以上、その意図に反することをして「適用されないではないか」と文句をいったところでお門違いである。

姑息なテクニックは時として大きなヘマにつながることがある。世の中、そんなものだ。

※当記事は【株主優待の継続保有の「優待」措置、増加中その2(Garbagenews.com/2007年3月掲載)】を修正したものです。

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