« 株主優待の継続保有の「優待」措置、増加中(その2) | トップ | 株主優待はいつ届く? »

2008年05月03日

株主優待反対派の意見

2008年05月03日 15:12 | 知っ得情報

特に個人株主から好かれている株主優待だが、反対する意見も多い。それは特に機関投資家や外国人投資家など、大口の株主に見られる傾向。なぜなら「多数の株式を持っていても比例したメリットを得られない」からである。

仮に「1株以上で自社商品1000円分」という優待を出す企業があるとする。優待部分は1株の個人株主も1万株の大株主も、同じ「1000円分」しか優待を得られない。株価が1万円と仮定すると優待部分の利回りは

1株株主……1000÷10000=10%
1万株株主……1000÷(10000×10000)=0.001%

と大きく異なったものとなる。そこで大株主からは「不公平な優待制度を設けるくらいなら、平等な利益配分が出来る配当にまわせ」という意見が寄せられるわけだ。さらに新会社法第109条第1項の「株式会社は、株主を、その有する株式の内容及び数に応じて、平等に取り扱わなければならない」に反するのでは、という主張もある。

その上そもそも論として「株主優待などというセコイ方法で株主を優遇するよりは、配当の充実、資本積み増しや業務拡大による企業価値の向上によって、株主に還元を行うべきではないか」という意見もあるほど。

また株主優待の中でチケットや割引券が配布される場合、これらが金券ショップ・オークションなどを介して流通してしまい、株主以外の一般見込み客にまで利用され、業績そのものを圧迫するという事例も出てきている(もっともこれについては、最近チケットから専用カードへの切り替えなど「株主限定措置」を施す企業も増えている)。

優待制度を廃止する企業の中で、それを告知するリリースにおいて「株主公平の原則」「株主の意見に云々」という言い回しを使う場合がある。この場合はほぼ上記の理由、つまり「大株主の『公平な利益配分のため優待制度を廃止せよ』という主張に屈した」と考えてよい。

個人株主にとっては嬉しい株主優待。しかし大株主にとっては目障りにも見えるもの。企業・大株主・個人株主の綱引きが今後も続くことだろう。

関連書籍など

同一カテゴリー最新5記事

記事個別URL

記事個別URL:

ご意見やご要望がありましたら……

[管理人までお問い合わせ下さい].

 
(C)JGNN.