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[4]12月1日(水)。入院初日。(第一章:12月1日〜12月12日・初めての入院。検査と薬とお食事と)

| 入院編

入院当日。病室に運び込まれたのは昼前。二人部屋で場所はトイレのそば。隣にはI氏というおじさんがすでに入室していた。ベッドに寝かされた後、医者から色々と説明を受けた。後ほど知ったことなのだが、本来なら入院直後に、病院の施設の利用方法などのオリエンテーションがある。だが半ば急患扱いでベッドまで直行となったので、ナースコール(何かあった時に看護師を呼び出すボタン、または呼び出し行為そのもの)の仕方など最低限のこと以外はキャンセルされたようだ。案の定、後ほど勝手が分からず困ってしまうことが何度かあり、そのたびに看護師に説明を受ける羽目になった。

医者からは通院時に飲んでいた錠剤の利尿剤と同じ成分の液体を1日2回、注射で打つといわれた。また、1日1リットルの水分制限も必要ということで、水分制限の大きな紙をベッドの頭上部分にある蛍光灯の柱に貼られた。なんか間抜け。さらにどれだけ水を飲んだかを記録する紙も収納箱の扉に貼られた。食事に出た以外で水分を摂取した場合、ここに書き込むように、とのこと。

ここ数日は検査を立て続けに行うこと、雰囲気的に一ヶ月での退院は無理とも言われる。年末年始は病院内で過ごすことになりそうだと思うと、少々鬱になる。ちなみに担当となる医者は全部で3人。もっとも、一人一人の医者が複数の患者を担当するので、3人が付きっ切りで問診などを行うわけではない。

自宅では敷布団だったので、ベッドで寝るのは新鮮味があった。また、段差を利用して立ち上がることも出来るので、それだけでもありがたい。とはいえ自宅の椅子よりはマシという程度。下半身のむくみのせいでベッドの乗り降りですら結構きつい。何しろ屈伸が出来ないのだ。身体をうまくよじらせていかないと、ベッドから出ることも出来ない。なんだか自分自身が情けない気持ちに。

昼食に初めての病院食を食べる。まだ検査をしていないので常用食が出た。薄口のうどん、天ぷら、もやしの和え物など。薄い味付けのようだが、貧相な病院食のイメージと全然違っていてびっくり。元々食欲が減退していたせいもあるが、うどんの量が多く、少々残してしまったくらいだ。

「検査を立て続けに」という言葉通り、午後からはCTスキャンと心電図の検査を行う。いずれも1階に施設があるので、看護師付き添いの上、裁判所の証言台に車輪をつけたような補助歩行器を使って行き来する。

帰りに調子が少し悪くなったのでストレッチャー(担架に足と車輪をつけ運びやすくしたもの)を使って病室まで運んでもらうことになった。だが重さで看護師二人でも動かないという、看護師曰く「こんなこと初めて」な羽目に。その場では笑って誤魔化したが、自分の置かれている状況、というより症状を再認識することになった。

夕食は何を食べたのか覚えていない。メモ書きノートにも記載がないので、よほど気が動転していたのだろう。

医者がそばにいる安心感があるのと雑務をしなくても良くなったのは幸いだが、入院一日で病状が改善するはずもなく、夜はやはり喉の乾きと足の痛みに苦しめられた。さらに隣のベッドにいるI氏のイビキが大きく、眠ったのは何時頃か覚えていない。ちなみに消灯は病院全体で夜9時と早く、その分起床は朝6時。9時間たっぷり寝ろ、ということなのだろう。

食事は朝が午前7時半、昼が12時、夜が午後6時。夜から次の朝までが長い上に間食は厳禁。夜中に腹がぐーぐー鳴ることもしばしば。

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