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2008年07月19日

[食事]腹八分目と満腹信号とながら食いの話

2008年07月19日 15:31 | 手法(食事) , ダイエット手法

「腹八分目」という言葉は誰もが知っているはずだ。要は「お腹一杯になるまで食べず、『八分目くらいかな』というあたりで食事を終えるのが、身体にとってベストな状況である」というもの。

お腹が一杯になるというのは物理的に腹の中に食べたものが押し詰まるというより(もちろんそれ自身もあるが)、頭の中に「もう満腹だよ」という信号(満腹信号)が発せられ、これが満腹感を本人に感じさせて「もう食べるのを止めねば」と思わせるわけである。

この信号が発せられるのは、糖質の吸収で血糖値が上昇することの他に、脳内の各種物質(セロトニンやドーパミン、ヒスタミンなど)が増加して脳の特定部分を刺激することによるものだという。

ところがこの満腹信号なるものが発せられるまで、食べ始めてから個人差もあるが15〜30分ほどの時間があるという。つまり、この信号が出るまでに30分かかる人は、食べ始めてからどんなにたくさん食べても(よほど胃に詰め込まない限り)、本来「満腹」を感じる量を食べたとしても「まだお腹一杯ではないからもっと食べたいな」と思ってしまうわけである。

大勢で鍋や焼き肉をした際、少しでも多く食べようとしてよくかまずに食べてしまい、時間が経ってから胃が苦しくなるという経験をした人は多いだろう。それも結局、「お腹が一杯だからもう食べられないぞ」という危険信号が出る前にさらに口にしてしまったがゆえの結果なのだ。

かむ話の項目にもつながることであるが、ゆっくりと時間をかけてかむことは、結局食事の時間が長くなることにつながり、それは「本来十分な量で満足のいく満腹感を得る(満腹信号を受けて食べるのを止める)」ことにもなる。かむことと十分な時間を取って満腹信号を有効に役立てることは、実はお互い密接な関係があったのだ。

またよく言われることに「ながら食いは良くない」というのもこの「満腹信号」と深い関係がある。複数の人と膳を囲んでしゃべりながらの食事は特に精神面において健康にもプラスに働くが、テレビを見ながらの食事はネガティブな効果しかもたらさない。脳の働きがテレビに向けられてしまい、満腹信号が有効に働かなくなるのである。つまり、だらだら食べてしまい、ついつい食べ過ぎることになる。新聞を見ながらの食事もしかり、だ。

要するに効率的な食事の採り方をすることこそが、身体にもよく、理想的な体重への近道にもなるというわけである。


[まとめ]
・食事はゆっくり時間をかけて採る。満腹信号が適切に働き、食べ過ぎることがなくなる。
・「ながら食べ」は控える。


[自分の場合]
塩分制限の事情や、柔らかいものが多い「コレイ」(コンビニ弁当、レトルト、インスタント)食品をほとんど採れなくなった食事事情から、自然にかむ回数が増え、結果として食事の時間も長くなった。満腹信号が効果的に身体に作用している状況に、自然のうちにスライドしたといえるだろう。これはラッキーなのかもしれない。

とはいえ、「ながら食いは良くない」と力説しておきながら、自分自身はながら食いの撲滅とはほぼ遠い状態。一人暮らしだから他人と話しながらの食事ができないのは仕方ないとしても、これはどうにか改善していきたいと考えている。とはいえ、今の生活リズムでは難しいかな。

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